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インデックス(指数)の本当の意味とは?

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↓前回の内容はこちら

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前回のブログでは、インデックスファンド(パッシブファンド)とアクティブファンドの対比のお話をしました。平均値の「顔」に、整った美しさを感じる人間の美的感覚についても。今回は、そもそもインデックスとはどういうものかを理解することで、アクティブファンドの意義を探っていきます。

 

日本のTOPIX(トピックス:東証株価指数)や米国のS&P500などのインデックスは、それぞれの指数に含まれる「会社の大きさ」によってウェートづけされたポートフォリオです。ここでいう会社の大きさとは、その会社の「株価」と「発行済株式数」の掛け算です。これは「時価総額」と呼ばれ、その会社を今の株価で100%買収するのに必要な金額になります。つまりインデックスとは、それに含まれる会社を全部買い占めた巨大なポートフォリオと考えられます。それを投資信託にしたのがインデックスファンドで、指数に含まれる会社を「それぞれの時価総額比率でウェート付け」して組み入れたファンドです。

 

         

 

元々インデックスは、株式市場全体の動きを知るためにつくられました。まだコンピューターが発達していない初期の頃は、計算しやすいように、まず指数に組み入れる会社を決め、そのすべての株式の株価を全部足して会社の数で割るという「単純な株価の平均」が使われたのです。米国の「ダウ平均」や日本の「日経平均」(昔は日経ダウと呼ばれていました)がこれにあたります。時価総額ウェートに対して「株価ウェート」のインデックスです。

 

しかし、年金資金の運用など長期の株式運用が行われるようになると、株価の単純平均という、会社の株価でウェートづけした指数では、発行済み株式数が変わったりした場合など、会社の投資価値の推移を正確に表すものにならないため、TOPIX、S&P500、MSCI指数などの「時価総額ウェート」の指数の方が主流となりました。そしてそれは、インデックスから離れて運用するアクティブファンドの運用の巧拙を測る「ものさし」、英語で基準を意味する「ベンチマーク」の役割を果たすようになっていったのです。

 

           

 

さて、市場全体の価値を表す時価総額ウェートのインデックスが示しているもの、それは市場参加者がすでに想定して株価に「織り込んでいる」企業の将来収益の合計です。言い換えれば、現時点で市場に開示されている個々の企業に関するあらゆる情報から推測しうる企業の将来収益は、すでに現在の株価、そして時価総額に織り込まれていて、それを示すのがインデックスです。日々の株式市場では、将来収益に関して、市場の想定とは異なった新たな情報が出た場合、それに合わせて株価(時価総額)は修正されます。インデックスファンドは常にそれを追認する形で動きますから、言わば「現状追認型」の運用です。インデックスファンドの組み入れ上位に、すでに成功して評価が高く、有名な大会社がずらっと並んでいるのはこのためです。

 

        

 

筆者はこんなインデックス(パッシブ)ファンドを「現在完了形(”have been”な)ファンド」と呼んでいます。今の今まではそれで良かったかも知れないけれど、本当の意味で将来を見据えた「未来形(”will”な)ファンド」ではないですね、という事です。事実、インデックスファンドの運用には、投資先企業のトップと面会して経営方針について議論する必要はありませんし、企業の未来に影響を及ぼす世界経済の動向、社会課題の分析、そして新たなテクノロジーの知識も必要ないのです。

 

それに対してアクティブファンドは、独自の調査活動に基づいて、インデックスに含まれる個々の会社について将来収益の見通しを立て、現在の株価が割安(将来収益について市場の見方より楽観)ということであれば、インデックスの時価総額ウェートより大きい比率でファンドに組み入れ、割高(将来収益について市場の見方より悲観)ということであれば、より小さい比率で組み入れるか組み入れない、という判断をして、「指数から離れた」運用を行います。アクティブファンドの運用者は、将来を見据えて「意思」(英語で“will”ですね)をもって投資判断するので、そこに「平均顔」とは違う、個性を持ったファンドが生まれるのです。

 

          

 

次回以降、意思と個性を持たないインデックスファンドに対して、意思と個性をもったアクティブファンドがなぜ私たちに必要なのか?について、少し掘り下げていこうと思います。

 

tsumiki no Jii-sama

 

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